ニュースレポート2017

ITSセミナー in 鳥取 開催

2018年1月29日(月)に、鳥取県鳥取市の鳥取商工会議所の大会議室にて「ITSセミナー in 鳥取」が開催されました。次世代モビリティ研究センター(ITSセンター)では、交通工学、車両工学、情報工学などを柱とするITS推進のため、研究成果の社会還元、地域のニーズに即したITSの普及促進、地域の人材育成、交流を目的としたセミナーを、2006年より全国各地の大学、ITS組織と共同で開催しております。本セミナーは、通算で31回を数え、鳥取としては初の開催となりました。参加者は地元の自治体や企業の関係者を中心に約100名を数えました。

本セミナーは、鳥取県の平井伸治知事よりご祝辞を頂いた後、「地域の創生と次世代モビリティ」をテーマに3部構成で行われました。 第1部では、須田義大センター長、坂井康一准教授、小野晋太郎特任准教授より、当センターの先端的取り組みが紹介されました。 第2部では、まず、日南町企画課の出口真理総括室長と西田耕一主幹から日南町の公共交通施策の取組みが紹介されました。次に、智頭石油(株)の田中康崇販売部長から智頭石油におけるEVを活用した取り組みが紹介されました。そして、SBドライブ(株)の佐治友基代表取締役社長兼CEOより自動運転バスを活用した新たな移動サービスの実現に向けた取り組みが紹介されました。最後に、鳥取大学の谷本圭志教授より人口減少と生活サービスの再編について紹介されました。 第3部のパネルディスカッションでは、当センターの大口敬教授の司会のもと、当センターの中野公彦准教授、鳥取大学の谷本圭志教授、鳥取県地域振興部交通政策課の矢吹隆課長、智頭石油の田中康崇販売部長、SBドライブの佐治友基代表取締役社長兼CEOの6名によりパネル討論が行われました。地域の活性化やモビリティ確保に向けたITSへの期待について、地域のモビリティや自動運転技術に代表される新技術の導入の在り方などに対して活発な議論が行われました。

講演者の皆様、共催の鳥取大学、後援を頂いた関係各位(鳥取県、鳥取市、国土交通省鳥取河川国道事務所、鳥取商工会議所、鳥取市中心市街地活性化協議会、(一社)建設コンサルタンツ協会中国支部、(公社)土木学会中国支部、(公社)日本技術士会中国本部)に感謝申し上げます。

須田義大センター長による開会の挨拶
須田義大センター長による開会の挨拶
鳥取県の平井伸治知事よるご祝辞
鳥取県の平井伸治知事よるご祝辞
パネルディスカッション
パネルディスカッション
セミナー会場の風景
セミナー会場の風景

ITSセミナー in 香川

2017年11月27日に、香川県高松市のレクザムホール(香川県民ホール)にて、次世代モビリティ研究センター(ITSセンター)主催の「ITSセミナー in 香川」を開催しました。 当センターでは、大学における研究成果の社会還元や、地域のニーズに即したITSの普及促進、地域の人材育成・交流などを目的としたセミナーを2006年より全国各地で開いており、30回目の今回は、安全・安心なまちづくりを進めている香川県高松市で開催しました。

セミナーでは、坂井康一准教授、中野公彦准教授、大石岳史准教授による当センターの活動紹介に続き、香川県警察本部の田辺昇交通事故分析官、大阪大学の土井健司教授、香川大学の鈴木桂輔教授、高松丸亀町商店街振興組合の古川康造理事長より、香川県の交通事情や安全対策・地域振興の取り組みなどをご発表頂きました。

続いて、当センターの大口敬教授を司会として、当センター長の須田義大教授、香川大学の紀伊雅敦准教授、香川高等専門学校の宮崎耕輔准教授ら5名によるパネル討論が行われました。 ユーザ目線で超高齢社会に適したモビリティの開発や交通ビッグデータの分析に基づく多様な道路行政の必要性を核として、安全・安心な香川のまちづくりに対するITSの活用について議論しました。

今回は初の試みとして、セミナーを学協会CPD認定プログラムとして位置付けたところ、参加者は地元の自治体や企業の関係者を中心に約170名を数えるなど、高い関心がうかがわれました。

講演者の皆様、共催の香川大学、香川高等専門学校、後援を頂いた関係各位(国土交通省四国地方整備局、香川県、高松市、西日本高速道路(株)四国支社、(一社)建設コンサルタンツ協会四国支部、(公社)日本技術士会四国支部、四国経済連合会、(公社)土木学会四国支部)に感謝申し上げます。

パネルディスカッションの様子
パネルディスカッションの様子
集合写真
集合写真

千葉実験所を柏キャンパスに移転、ITS R&R 実験フィールドを開設

ITS R&R 実験フィールドの開設

ITS R&R 実験フィールド
ITS R&R 実験フィールド

2017年度より、東京大学生産技術研究所附属千葉実験所は、西千葉地区(千葉市稲毛区)から柏キャンパス(柏市)に機能を移転しました。 これに合わせて、当センターが中心となり、実スケールのさまざまな実験を行うことが可能な実験施設 ITS R&R 実験フィールド を開設しました。 同フィールドは、走行試験路、交通信号機、鉄道線路(千葉試験線2.0)、鉄道車両などで構成され、屋内には大型車用ドライビングシミュレータも新設しています。これらを活用して、産官学連携によるITSの研究をはじめ、新たな運転支援システムや自動運転技術に関する研究などを進めてまいります。

ITS R&R 試験用交通信号機点灯式

5月15日(月)には、走行試験路と試験用交通信号機の運用開始を記念して、試験用交通信号機点灯式を実施しました。 ご来賓として 柏市長の秋山浩保様、 内閣府 政策統括官(科学技術・イノベーション担当)付参事官(SIP 自動走行システム担当)付企画官の森下信様、 警察庁 交通局交通規制課交通管制技術室長の岡本安志様、 総務省 総合通信基盤局電波部移動通信課新世代移動通信システム推進室長の中村裕治様、 経済産業省 製造産業局自動車課電池・次世代・ITS 推進室長の奥田修司様、 国土交通省 道路局道路交通管理課高度道路交通システム推進室長の西尾崇様、 国土交通省 自動車局技術政策課技術企画室長の猪股博之様、 内閣官房 情報通信技術(IT)総合戦略室参事官補佐の大嶋宏明様、 (独)自動車技術総合機構 交通安全環境研究所理事の石井素様、 (財)日本自動車研究所 代表理事・研究所長の永井正夫様、 NPO法人 ITS Japan 専務理事の天野肇様、 パナソニックシステムソリューションズジャパン(株) 公共システム本部公共営業統括部公共営業1部営業部長の江口進様 をお招きし、信号機を点灯して頂きました。

ITS R&R 千葉試験線2.0開通式/研究用車両贈呈式

当センターの須田研究室と東京地下鉄(株)(東京メトロ)は、長年に渡り車両の走行安全性向上に関わる共同研究を実施してまいりました。 この度の移転に際し、更なる鉄道技術の発展を目的に、千葉試験線2.0で使用できる車両として、本年3月10日に営業運転を終えた銀座線01系車両の1両を譲渡頂きました。

5月15日(月)には、千葉試験線2.0開通式/車両贈呈式を実施しました。 ご来賓として 柏市長の秋山浩保様、 国土交通省 鉄道局車両工業企画室長の吉永純様、 東京地下鉄(株) 取締役の留岡正男様、 東日本旅客鉄道(株) JR東日本研究開発センター先端システム開発センター所長の浅野浩二様、 (公財)鉄道総合技術研究所 理事の渡辺郁夫様、 (独)自動車技術総合機構 交通安全環境研究所 理事の石井素様、 東鉄工業(株) 千葉支店執行役員支店長の白石正博様、 鉄道機器(株) 取締役の佐藤泰生様 をお招きし、テープカットをして頂きました。

今後は、従来から所有している台車や車両モックアップに加え、実車両が加わったことにより、車輪・レール系の摩擦制御や接触問題・トライボロジー、車両・軌道系の異常検知の研究、新方式台車の研究開発、脱線安全性の向上に関する研究、車内快適性評価の研究、などに一層寄与することが期待されます。

ITS R&R 実験フィールドにて自動運転バスのデモ・試乗会を実施

上記の記念式典に合わせて、ITS R&R 走行試験路において、先進モビリティ(株)SBドライブ(株) のご協力により、自動運転バスのデモンストレーションを行い、多数のご来訪者にご試乗頂きました。

千葉実験所 柏キャンパスへの機能移転について

東京大学生産技術研究所附属千葉実験所は、2017年4月に西千葉地区(千葉市稲毛区弥生町)から柏キャンパス(柏市)に機能を移転しました。 生産技術研究所は1949年に西千葉に設立されて以来、工学のほぼ全領域にわたり産学連携を強力に推進し、産業のイノベーションに貢献してきました。 研究所本体は1962年に六本木へ、2001年に駒場へと移転しましたが、大型実験設備を含む施設は附属の千葉実験所として残り、活動を続けてきました。 今回、本学のキャンパス計画の一環として移転が決まり、新しい地での稼働が始まりました。